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梶本 亮一; 吉澤 英樹*; 川崎 隆一*; 野田 耕平*; 桑原 英樹*
Journal of the Physical Society of Japan, 74(1), p.502 - 503, 2005/01
被引用回数:2 パーセンタイル:19.73(Physics, Multidisciplinary)NdSrMnOにおけるC型反強磁性スピン波の分散関係を中性子散乱実験によって決定した。スピン交換相互作用は大きな異方性を示し、d軌道が軸方向に整列した軌道秩序状態が形成されているためと解釈できる。軸方向の交換相互作用はかなり大きく、強磁性金属相での値と同程度である。このことは軌道秩序方向に沿って有限の電荷のホッピングが存在することを示唆する。
稲見 俊哉; 福田 竜生; 水木 純一郎; 石原 純夫*; 近藤 浩*; 中尾 裕則*; 松村 武*; 廣田 和馬*; 村上 洋一*; 前川 禎通*; et al.
Physical Review B, 67(4), p.045108_1 - 045108_6, 2003/01
被引用回数:56 パーセンタイル:87.92(Materials Science, Multidisciplinary)軌道整列したマンガン酸化物LaMnOを共鳴非弾性X線散乱で研究した。入射X線のエネルギーをMnのK吸収端近傍に持って行くと、スペクトルに3つのピークが現われ、その励起エネルギーは2.5eVと8eV,11eVであった。8eVと11eVのピークは、それぞれ、酸素の2pバンドからマンガンの3dと4s/4pバンドへの遷移と考えられる。一方、2.5eVのピークはモットギャップ間の軌道励起と考えられ、これは、との軌道対称性を持つ下部ハバードバンドからと の軌道対称性を持つ上部ハバードバンドへの電子励起である。この2.5eVの励起の弱い分散関係と特徴的な方位角依存性は軌道縮重と電子相関を考慮した理論でよく再現された。
羽場 宏光; 塚田 和明; 浅井 雅人; 後藤 真一*; 豊嶋 厚史; 西中 一朗; 秋山 和彦; 平田 勝; 市川 進一; 永目 諭一郎; et al.
Journal of Nuclear and Radiochemical Sciences, 3(1), p.143 - 146, 2002/06
われわれの研究グループでは、超アクチノイド元素である104番元素ラザホージウム(Rf)の溶液化学実験を進めている。まず、Rfの同族元素Zr並びにHfに加え擬4族元素Thの放射性トレーサーを製造し、バッチ法により1.1-13.1M HNO並びに1.0-11.5M HCl系における陰イオン交換分配係数を系統的に測定した。また、Rfの単一原子の化学実験を行うために、繰り返し実験が可能な迅速イオン交換分離装置(AIDA)を開発した。原研タンデム加速器を用いて、Ge(O,xn),Gd(O,xn)並びにCm(O,5n)反応によってそれぞれ Zr,Hf並びにRfを製造し、4.0-11.5M HCl並びに8.0M HNO系における陰イオン交換実験を行った。塩酸系では、7.0-11.5Mの範囲でRfの分配係数は塩酸濃度の増加とともに急激に増加し、陰イオン塩化物錯体([Rf(OH)Cl],[RfCl])の形成を示唆した。また、樹脂への吸着性の強さは、RfZrHfの順であることがわかった。一方、8.0M HNO系では、Rfは同族元素ZrとHfと同様に陰イオン交換樹脂に対して低い吸着性を示し、ThやPuと全く異なることがわかった。
山田 安定; 岩瀬 健*; 高倉 知征*; 鈴木 淳市; 綿引 成哉*
Journal of the Physical Society of Japan, Vol.70, Supplement A, p.70 - 72, 2001/00
マンガン酸化物PrCaMnOの中性子散乱実験を行った。この系の磁場中での振る舞いは、強磁性相と非磁性相の共存する中間状態に対応し、時間依存性を考慮したギンツブルク・ランダウ理論で整理できる。この結果は、最近強誘電体の分野で興味が持たれているリラクサー現象と極めて似通っていることが明らかとなった。
山田 安定; 鈴木 淳市; 及川 健一*; 片野 進; Fernandez-Baca, J. A.*
Physical Review B, 62(17), p.11600 - 11608, 2000/11
被引用回数:38 パーセンタイル:82.95(Materials Science, Multidisciplinary)マンガン酸化物LaSrMnO(x)を冷却した際に見られる結晶格子の歪みを中性子回折により観測した。得られた散乱スペクトルは、ポーラロン秩序を軌道秩序を考慮した構造モデルで解析された。この構造は従来提唱されていた電荷の層状秩序化モデルと異なり、より短周期で電荷が入れ換わる秩序状態を示すものである。
稲見 俊哉; 池田 直*; 村上 洋一*; 小山 一郎*; 若林 裕助*; 山田 安定*
Japanese Journal of Applied Physics, 38(suppl.38-1), p.212 - 214, 1999/06
被引用回数:15 パーセンタイル:65.98(Physics, Applied)低SrドープのLaMnOにおいては、金属-非金属、強磁性-常磁性同時相転移に加えて、さらに低温において、低温絶縁体相へ転移することが知られている。山田らは、中性子散乱からこの低温絶縁体相で超格子反射を見いだし、それからこれが電荷秩序相であると結論した。われわれは、この電荷秩序の空間パターンを調べるべく、x=0.12の試料について、KEK,PF,BL4Cの装置を用い放射光X線回折実験を行った。その結果、超格子の消滅則から、cubicペロブスカイトの単位で141という構造がもっともらしいという結論を得た。
山岸 滋
Journal of Nuclear Materials, 254, p.14 - 21, 1998/00
被引用回数:16 パーセンタイル:76.3(Materials Science, Multidisciplinary)冷却不要の内部ゲル化原液調製の新方法を開発した。それをUO微小球調製に適用した。原液は、滴下直前に2液を混合して調製した。その1つは硝酸ウラニル溶液で他はへキサメチレンテトラミン溶液である。加えて、この方法で少量の原液を調製する技術も開発した。さらに、この原液のマイクロウェーブ加熱により調製したUOゲル微小球を容易に乾燥するために、NHNO溶媒中で熟成することを認めた。これらの新技術を用いて調製したゲル微小球は、容易に、98%TDの高密度UO微小球に転換できた。
稲見 俊哉*; 日野 理*; 納土 晋一郎*; 金尾 りんな*; 池田 直*; 山田 安定*; 片野 進
Physica B; Condensed Matter, 241-243, p.433 - 435, 1998/00
被引用回数:6 パーセンタイル:42.67(Physics, Condensed Matter)低ドープ側のペロブスカイトMn酸化物において、電荷秩序がおこることを中性子散乱で観測した。LaSrMnO x=0.1及び0.15では、ホールの秩序温度は、電気抵抗の上昇する温度に一致している。電荷秩序による超格子構造は、母結晶に対してコメンシュレイトであり、その同期は、224と表される。一方PrCaMnO(x=0.25)では、誘電異常が観測される120K近傍で異常を持つ超格子反射が観測された。同期は、124と考えられている。どちらの系でも、Jahn-Teller歪を伴う変型が主な働きをしていると考えられる。
山田 安定*; 日野 理*; 納土 晋一郎*; 金尾 りんな*; 稲見 俊哉*; 片野 進
Physical Review Letters, 77(5), p.904 - 907, 1996/07
被引用回数:315 パーセンタイル:98.66(Physics, Multidisciplinary)低SrドープのLaSrMnOについて中性子散乱法で測定を行い、x=0.1及び0.15の試料について、Srドープにより導入された電荷(ホール)が秩序化するポーラロン秩序相を見出した。このポーラロンの秩序化が起こる温度は、この物質の金属絶縁体転移に対応しており、また、秩序化した電荷の組む格子の周期は、立方晶ペロブスカイト構造を基本として、その224倍になっている。いわゆる整合相になっていることを確認した。224構造に対応する電荷の濃度は、x=0.125に対応しており、x=0.1や0.15で整合相が観測されたという事実は、この物質においては、電荷秩序の長周期構造が整合相に固定されやすい傾向をもっていることを示している。
久米 民和
理研シンポジウム 加速器を用いた陽電子利用技術の展開, 0, p.19 - 22, 1996/00
ポジトロン・イメージング装置の植物生体機能解明研究への応用について紹介する。ポジトロン放出核種は生体外から非破壊で計測可能であり、生きたままの状態での生体機能の計測に有効である。原研に設置したポジトロン・イメージング装置の特徴を紹介するとともに、植物への応用例について述べる。F-水やNaを用いた実験では、切りバラの照射による障害と糖による回復効果に対応した移行変化が示された。NO,CO及びC-メチオニンを用いた実験では、短時間におこる植物体内での吸収、移行、代謝に関して得られた結果について述べる。これまでに、C-メチオニンを用いた実験などで、茎と根の間に集積場所があり、そこから若い葉に再分配されていることを示す画像が得られている。
阿部 仁; 臼田 重和; 武石 秀世; 館盛 勝一
J. Liquid Chromatogr., 16(12), p.2661 - 2672, 1993/00
硝酸リチウム(LiNO)の塩析効果を利用し、遠心抽出分配クロマトグラフィ(CPC)による30%TBP抽出系における軽ランタノイドの相互分離を検討した。TBPの希釈剤として、四塩化炭素(CCl)とn・ドデカンを組合わせることで、移動相・固定相間の密度差を小さくし、移動相の送液圧力の低減化を目指した。バッチ実験の結果、1M HNO中のLiNO濃度の上昇とともに、ランタノイドの分配比Dと分離係数は増大した。また30%TBP溶液中へのCClの添加は、を損うことなくDを低下させた。このようなデータに基づき、CPCによるCe、Pr及びEuの分離を、低い送液圧力の下で行うことができた。溶質の濃度効果によって、バッチ実験結果とCPCの解析結果の間には大きな相違が認められたが、30%TBP-35%CCl-35%n・ドデカン、5M LiNO-1M HNO抽出系で、PrとEu間をほぼ完全に分離することができた((Pr/Eu):5.8、resolution(Pr/Eu):2.0)。
井上 明彦
Nuclear Technology, 90, p.186 - 190, 1990/05
被引用回数:7 パーセンタイル:60.93(Nuclear Science & Technology)二酸化ウラニウム燃料及び、ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料の再処理法を提案した。その方法は、燃料の酸化プロセスと、粉砕した燃料(UOとPuO)の硝酸溶解プロセスから成り立つ。PuOを溶解するためには、電気的還元により、硝酸ウラニール溶液より製造したウラナス硝酸溶液を利用する。この方法は、ピューレックス法より、高価な溶媒抽出法を使用しないため、経済的な利点がある。又この方法は、プルトニウムが単体として回収できないので、核燃料の物理的防護の観点において、ピューレックス法より優れている。
臼田 重和; 桜井 聡; 平田 勝; 梅澤 弘一
Sep. Sci. Technol., 25(11-12), p.1225 - 1237, 1990/00
被引用回数:1 パーセンタイル:27.36(Chemistry, Multidisciplinary)硝酸溶液中の強塩基性陰イオン交換樹脂に強固に吸着しているプルトニウムを溶離するため、硝酸-ヨウ化水素酸混合溶液を用いてプルトニウムの脱着挙動を調べた。プルトニウムの脱着は、混合酸溶液中の硝酸濃度が高くなる程増加した。しかし、ヨウ化水素酸は樹脂中で硝酸濃度とともに分解する傾向にあり、2.5Mを超えると溶離が困難であった。この混合酸溶出液中のプルトニウムの酸化状態は、3価及び4価の混合であった。硝酸溶液中の陰イオン交換樹脂に吸着しているプルトニウムを効果的に溶離するには、1MHNO-0.1MHI混合溶液が溶離液として適当であった。以上の結果をふまえ、ミクロ量及びマクロ量双方に対するプルトニウムの精製法を確立した。
桜井 勉; 出雲 三四六; 高橋 昭; 古牧 睦英
Journal of Nuclear Science and Technology, 24(11), p.931 - 936, 1987/11
被引用回数:7 パーセンタイル:60.01(Nuclear Science & Technology)放射性ヨウ素処理技術開発の一環として、照射ウランを硝酸に溶解し核分裂生成物ヨウ素(I)の挙動を調べた。溶解中に80~90%のヨウ素がオフガス中に揮発し、ゼオライトで効率良く捕集された。溶液中に残ったヨウ素はNOの吹き込み及びKIO添加により一部が追い出された。四塩化炭素抽出法により、溶解液中残留ヨウ素の化学分析を行い、複数の化学種の存在を認めた。しかし、本法で同定不可能な化学種もあり今後の研究課題として残っている。
臼田 重和; 吉川 英樹*; 間柄 正明; 初川 雄一
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, Letters, 117(6), p.329 - 336, 1987/06
He+Am反応でBK(半減期:4.5,4.35時間)を合成し、3価BKの鉱酸-メタノール混合溶媒による陰イオン交換挙動を調べた。塩酸を含む混合溶媒を用いると、BKはAm及びCmとCf及びFmグループの中間に溶離された。この系を用いて主なFP及びAlキャッチャーフォイルからの高温下でのBKの分離と、及びX線スペクトル測定のための試料調製を5分以内に行うことができた。硝酸を含む混合溶液でのBKの吸着挙動についても検討し、Ceからの迅速分離法を確立した。
臼田 重和; 篠原 伸夫; 吉川 英樹*; 市川 進一; 鈴木 敏夫
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 116(1), p.125 - 132, 1987/01
被引用回数:3 パーセンタイル:38.12(Chemistry, Analytical)C+Pu及びO+U反応で合成したFm(半減期:30分)の高温下での陰イオン交換分離法について、鉱酸-メタノール混合溶媒を用いて検討した。Fmは硝酸-メタノール溶媒系では、他の超プルトニウム元素、ターゲット物質及びAlキャッチャーフォイルから陰イオン交換クロマトグラフィーにより分離された。塩酸-メタノール溶媒を用いると、FmはCfとともに、Al,Am,Cm,Pu,U及び主なF.P.から分離できた。これらの分離系は、Fmの高速分離が可能でしかも迅速放射能測定用試料調製に適す。
井上 明彦
Journal of Nuclear Materials, 138, p.152 - 154, 1986/00
被引用回数:26 パーセンタイル:98.2(Materials Science, Multidisciplinary)二酸化ウランの硝酸水溶液中における酸化的溶解反応の実験的、速度論的研究から、その溶解機構を明らかにした。酸化的溶解反応は、UO固相中でのウランの+4から+6への原子価変換が律速となって進行する。これに、対応してHNO中ではHNOを含む連鎖的還元反応が起こると結論される。律速反応においてはU-O結合電子が硝酸水溶液中のH+HNOへ移相されると推察した。
松鶴 秀夫; 土尻 滋; 森山 昇; 小林 義威; 吾勝 常勲
JAERI-M 9530, 17 Pages, 1981/06
可燃性廃棄物の減容処理法として酸分解をとりあげ、イオン変換樹脂、フィルタスラッジ、ポリエチレン等の廃棄物に対する適応性を検討した。その結果、従来検討されてきたHSO-HNO反応系にくらべて、HSO-HO反応系はよりすぐれた分解率を与える事が明らかとなった。
片倉 純一; 野村 靖; 下桶 敬則; 浅野 則雄*
JAERI-M 9026, 47 Pages, 1980/09
原研で開発整備中の多群定数ライブラリーMGCLとモンテカルロ計算コードKENO-IVを用いた臨界計算の精度評価を行うため、現在多くの実験体系に対しベンチマーク計算を実施している。本報告書もその一部を成しており、計算対象として硝酸ウラニル水溶液を含むスラブとシリンダーの組合せによる臨界体系を取り上げている。この体系は、シリンダー配列数や硝酸ウラニル水溶液の高さなどが臨界パラメーターとなっており、更にプレキシグラス反射体付き体系と反射体無し休系に分けられる。実験は全部で128ケースに亘っており、すべてのケースを計算した。反射体付き体系では、MGCLとKENO-IVコードによる計算はかなり良い実効増倍率(keff=1.0)を算出する。一方、反射体無しの体系では、keff=0.91となり、臨界値よりも約110%低く算出される。このことは、中性子が減速中に体系から漏れ出る体系での計算には改善すべき余地があることを示している。
館盛 勝一
Journal of Radioanalytical Chemistry, 50(1-2), p.133 - 142, 1979/00
ジ2エチルヘキシルリン酸(DEHPA)によるAm(III)の抽出に対する放射線の効果を、種々の条件下で抽出剤を線照射することにより調べた。DEHPAをそのまま照射すると、モノ2エチルヘキシルリン酸が生成することにより、Amの抽出は上昇した。DEHPAをn-パラフィン(NPH)希釈剤に溶解して照射した場合には、前者と類似の効果が観測された。ところが、0.5MDEHPA-NPHを硝酸溶液と撹拌混合しながら線照射したところ、照射線量が200Wh・lを越えた場合にAmおよびNdの分配比が減少する事がわかった。この結果を説明するために種々の系における放射線分解生成物を分析定量し、有機相-水相混合系においては、MEHPAが生成後、水相に移行し、そこで加水分解と放射線分解により容易にHPOに変化する事を見出した。生成したHPOは、Am(III),Nd(III)と錯体を形成し、それらの抽出を妨害することもわかった。